こんにちは。SKYです。
簿記論・財務諸表論・消費税 初学で勉強してます。

今回は、これから税理士試験の受験を考えている方にとって、簿記論と財務諸表論を同時学習すべきかどうか、実際に簿記と財務諸表論を同時に勉強して思った人間の一意見として参考にしていただければとおもいます。

まだ科目受かってる訳じゃありませんが笑
完全なる私見ですので、ふーんくらいに思ってもらえればと思います。


▪️意見
タイトル通り、簿記論と財務諸表論は同時学習すべき。

ただし、ここでは、同時受験すべきとは言ってません。あくまでも、学習の観点で述べていますので、時間の都合上、二科目は難しい場合だと、一科目受験が良いかと。


▪️理由
・近年の本試験の傾向の観点
① 簿記論なのに財務諸表論っぽい問題が出題されたりしており同時学習の人の方がアドバンテージを得る可能性が高いため

②財務諸表論の計算は比較的解きやすい問題が多かったが、近年は解き終わらないボリュームや難易度となりつつあり、簿記論の計算力・スピード等が必要になっている傾向にあるため(試験委員の問題かも知れませんが)

・学習時間の効率性の観点
③財務諸表論の計算は簿記論でかなりカバー出来るので学習の効率性が高くなるため

・計算と理論の整合性の観点
④税法科目ではよく言われますが、理論と計算は表裏一体であることから、簿記論の計算と財務諸表論の理論を同時学習することで、会計としての土台が出来るため


▪️以下、理由ごとの詳細

①簿記論なのに財務諸表論っぽい問題が出題されたりしており同時学習の人の方がアドバンテージを得る可能性が高いため

特に簿記論ですが、昨年の本試験だと簿記論では学習しない分配可能額の計算と言うものが第二問でがっつり出ていました。
これは財務諸表論を勉強していると計算で普通に解きますので、財務諸表論を勉強していた人は、そうでは無い方よりもかなりのアドバンテージで得点が出来たのではないかと思います。

また、財務諸表論では連結財務諸表の一部が出題され、簿記論で学習する未実現利益の消去などが出ており、これは簿記論を学習していた人は解けたかも知れません。(正確には期首棚卸資産の利益消去なので簿記論でも微妙に学習しないかも知れませんが笑)

こう言った理由から、二科目を学習している人の方が、近年は本試験でラッキー得点ができる可能性があります。


②財務諸表論の計算は比較的解きやすい問題が多かったが、近年は解き終わらないボリュームや難易度となり、簿記論の計算力が必要になっている傾向にあるため

昨年の財務諸表論の計算は圧倒的な難易度とボリュームだったと聞いています。合格ラインが計算で50点満点で20点台とか。平均ではなく、合格ラインですよ。そうなってくると、どこに時間をかけて効率よく確実に得点するかが重要となります。

その点は簿記論の方がその傾向は強く、かなり難しい問題と簡単な問題が混じっている場合、問題を上手く読み取って、簡単な所から手をつけていくことが求められています。
そんなの簡単でしょと思われるかもしれませんが、限られた時間の中で大量の文字情報を上手く処理して、適切に取捨選択するのはとても疲れますし、とても難しいです。ページ数に最初は圧倒されます。
財務諸表論はわりと解きやすい問題が簿記論よりも多い一方で、難しい処理や習ったことのない問題、ボリュームが多い問題が近年出ていることから、簿記論でスピードと正確性を鍛えつつ、財務諸表論で活かすことは比較的有用かと思いました。


③財務諸表論の計算は簿記論でかなりカバー出来るので効率性が高くなるため

これは専門学校などの商売文句となってますので、言うまでもないかと。
自分の場合ですと、上級期の4月までは財務諸表論の計算はトレーニングも割とあるのでやってましたが、今は財務諸表論の計算は答練の解き直しくらいで、あとの計算はほぼ簿記論をやっています。たまに表示や注記等、財務諸表論固有の論点を確認する程度。
時間が限られている方こそ、いいのかなと思います。


④税法科目ではよく言われますが、理論と計算は表裏一体であることから、簿記論の計算と財務諸表論の計算を同時学習することで、会計としての土台が出来るため

個人的には、最後に書きましたが、これが一番大きいかと。
税理士試験の必須科目だけあって、やっぱり会計の基礎を計算と理論の両輪で土台作りすることが大切なのかなと思っています。計算でも迷った時は、企業会計原則に戻って処理。

過去問を最近解いているのですが、2年ほど前の簿記論でも、自己株の取得や処分などの取引が多い問題で、付随費用って取得原価に入れるんだっけ?と普段は考えないことを考えてしまいました。
本試験の極度の緊張状態の中では、本当に何が起こるか分かりませんし、訳わからないことを考えてしまうかもしれません。
そんなとき、企業会計原則(財務諸表論で勉強する理論)を知っていれば、資本取引と損益取引は当然分けるでしょと頭の中で突っ込まれ、自信を持って解答することが出来ました。これで関連する消費税なども合わせて3-4点近く得点することが出来ました。(たしか第64回本試験の第三問でしたが、この年も難しく合格ラインは100点中40点弱。合格ラインですよ。)

また、これも同年の簿記論だったと思いますが、関係会社株式の事業分離に伴う投資の精算に関連する誤処理の問題。
資料の与えられ方も見たことなく、初めて見たとき、なんだこれ?と思いましたが、良く良く読んでみると、持ち株割合がその後も20%と小さく書いており、これは投資は清算されておらず、継続していることを言いたいのでは?と仮説を理論の中から導き出して、なんとか解答することが出来ました。

税理士試験はあくまでも試験、しかも相対評価なので、どうしても点数を取ることに集中しがちで、理論を文章丸覚えたり、簿記の仕訳をとりあえず暗記することが優先していまいがちです。
ただ、私個人としては、上記のような基礎力を身につけることができるのが今の時期なのではないかと思っており、そういった意味では、理論も合わせて勉強しておくのはとても重要だと受かっても無いのに思いました。


▪️向いている方
とは言っても、同時学習は向いている人、向いていない人がいるとも思っています。

・これってなんでだ?と普段から色々と理由も合わせて考えてしまう方

このような方は理論(理由)も合わせて学習することで、その論点が忘れにくくなります

・あまり時間がない方
逆かもしれませんが、だからこそ同時学習してほしいと思います。かなり時間的にも負荷がかかりますが、それを乗り越えれば簿記も財務諸表も解きやすくなるはず。時間の制約上、物理的に不可能であればしょうがないですが。


▪️向いていない方
・簿記論を先に受かっちゃった方
まあ、そりゃそうですよね。

・簿記一級などを取得していて、既にかなりの"簿記力"が身についている方

一級などをお持ちの方はその時点で合格の力は持っているに近いので、そのまま取得した方が早いような気がします。
理論もある程度は知っていると思いますし。

・まずは仕訳から入りたい方
理由はともかく、仕訳を切って数字を合わせるのが好きな方は、無理やり理論と合わせて学習する必要もないと思います。


▪️まとめ
色々と、受かってもないのに書いてしまいましたが、言いたかったのは、簿記と財務諸表を勉強している中で、最近、特に過去問などを解くようになって、やっぱり両科目は切っても切れない関係だなぁと思うことが多いと言うことです。

そう思った最近このごろでしたので、忘れないうちに、ふとこの記事を書いてみようと思いました。
既に科目合格されている諸先輩方からすると当たり前だったり、何言ってるんだこいつ、となるかもしれませんが、初めて学習をする人にとって何かしらの有用な情報になれば幸いです。

 

↓他の方のブログはこちら
にほんブログ村 資格ブログ 税理士試験へ
にほんブログ村
スポンサードリンク